TOEICリーディング対策の教科書!935点取得者が教えるリーディングのすべて

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TOEIC Listening & Reading Test(以下L&R Test)は、その名の通り、リスニングセクションとリーディングセクションの2つのセクションから成り立っています。

200問を2時間で解答する中の、45分間のリスニングは、言わば少し早いペースでのジョギングのようなもの。

ひと息ついて、少し上がった息を整えたら、さあ、これからは山登りの時間です。

このTOEICリーディング山、登って降りてくるまでにあまり時間に余裕のないことが少し大変ですが、山自体はそれほど高くはありません。

この山の特徴と独自性をしっかり押さえた「TOEIC脳」という装備と、「自分ルール」という地図と、「落ち着き、割り切り」という登山届があれば、必ず克服できる山です。

それでは、まずは山登りに必要なものを、一緒にそろえに行きましょう!

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もくじ

TOEICで求められるリーディング力とは?

IIBCが主催するTOEIC Testはそもそも、ビジネスや日常生活の生きたコミュニケーションの場で使われる、生きた英語力を測るテストとして誕生しました。

そのため、リスニングセクション、リーディングセクションに共通して、試される英語力は「コミュニケーションすること」をベースとしています。

例えばアカデミックな英語力を測るテストでは、出題される問題に長文の英語読解などが含まれるのに対して、TOEICのリーディングセクションで出題される問題はもっと実際的です。

したがって、難解で複雑な内容の問題はほとんどありません。

その代わり試されるのは、「反射神経」「情報処理能力」「情報抽出および応用能力」です。

実際にどんな試験内容かは後ほど詳しくご紹介しますが、こういった能力が必要とされる場面は?と聞かれて何を思い起こしますか?

そうですね。

ビジネスシーンで仕事をするための能力であり、カジュアルに考えれば、私たちの日常生活での人との関係を築く際に必要とされる能力です。

つまり、それがTOEICのリーディングセクションで求められる(試される)英語力です。

参考: 【TOEIC Program公式】 TOEIC® Programとは

TOEICのリーディングの平均値とスコア分布

現在発表されているL&R Testのデータは、2019年5月に行われたテストのものです。

それによると、リーディングセクションの最高スコアは満点の495点で、最低スコアは5点でした。

実はこの値はほぼ毎回同じで、必ず満点を取る受験者がいるのと、0点はいないということです。

リーディングセクションの平均スコアは269.5点で、標準偏差は92.7でした。

この数字は、全受験者の68%が、176.8点から362.2点の間に分布しているということを示しています。

ちなみに、リスニングセクションの平均スコアは327.4点で、全受験者の68%は243.7点から411.1点の間に分布していました。

リスニング、リーディングの平均スコアの差でみると57.9点の開きがあり、また、68%の受験者が分布する幅からも、リーディングセクションの方がスコアを取りにくくなっていることが分かります。

その理由はいろいろありますが、主に考えられるのは、1つ目に2時間のテストの後半に来て集中力が途切れ始める受験者がいること、2つ目にリーディングの方が問題の難易度が上がること。

そして大切なポイントですが、3つ目に時間切れなどでマークシートを埋められず、スコアを取りこぼす受験者がいるということです。

こういった理由に対処して、少しでもスコアを伸ばしていくにはどうしたらいいか、私たちに出来ることについて、この先の項目でお話をしていきたいと思います。

引用; 【TOEIC Program公式】 平均スコア・スコア分布 詳細 (第239回)

TOEICのリーディングセクションの問題構成

リーディングセクションは3つのパートから構成され、問題100問を、75分間で解答していきます。

リスニングセクションと決定的に違う点であり、そしてリーディングセクションでとても大切なことをまずお話します。

それは、時間配分です。

リスニングセクションでは、インストラクションを含め、いったんテープが流れ始めたら完全にTOEICのペースで45分間が進んでいき、受験者にはコントルールすることは不可能でした。

これに対し、リーディングセクションは、75分間という区切りは決まっているものの、その中でどのように時間を使おうが受験生の自由です。

ただし、リスニングより追い立てられる感は薄れるものの、75分間で100問は決してゆとりのある時間ではありません。

つまり、時間配分の仕方がスコアをいかに取って行くかにかかっているとも言えます。

それぞれのパートの例題をご紹介しながら、実際にどんな問題がどんな意図を持って出題されているかを見て行きます。

ご自分だったらどのように時間配分するかを考えながらごらんください。

Part5

短文穴埋め問題が30問出題されます。

一行ほどの短い文章から単語が1つ抜けていて、それが何かを4つの選択肢から選びます。

「the文法問題」のパートで、もし答えが分かっていればすばやくシンプルに解答出来ますが、もし知らない文法の場合は、前後の文脈から類推して解答する、などができません。

ごまかしの効かない英語の基礎体力を問われるパートで、私は実はここが一番やっかいなパートだと思っています。

それでは、例題を見て行きましょう。

No. 101 Customer reviews indicate that many modern mobile devices are often unnecessarily ——- .
(A) complication
(B) complicates
(C) complicate
(D) complicated

ここで形容詞が問われているとさえ分かれば、答えは簡単、Dですね。

もう1題見てみましょう。

No. 102 Jamal Nawzad has received top performance reviews ——- he joined the sales department two years ago.
(A) despite
(B) except
(C) since
(D) during

ここでは現在完了形の文法が問われていますので、迷うこともなく答えはCです。

このように、問題が扱っている文法が何かさえ分かれば、親切に選択肢まで示されてとても簡単に解答出来ます。

引用: 【TOEIC Program公式】 TOEIC L&R Testサンプル問題 リーディングセクション Part5

Part6

長文穴埋め問題が16問出題されます。

ひとかたまりの長文からいくつか単語やセンテンスが抜けていて、それをそれぞれ4つの選択肢から選んで解答します。

数行の文章を読むので「長文」と思いがちですが、Part5の文章よりは長いだけで、実際はそれほどではありません。

さらにその数行のかたまりを構成する短文1つから1問解答するのが基本なので、Part5とほとんど変わりません。

センテンスが抜けている問題には、文章を読むことに慣れない方には少しハードルが高く思われるかも知れませんが、前後の文脈がヒントになり、むしろ分かりやすいとも言えます。

また、単語を穴埋めするものにはPart5のような「the 文法」問題もありますが、前後のつながりから類推することも可能なものもあります。

それでは、例題を見て行きます。

No. 131
(A) interest
(B) interests
(C) interested
(D) interesting

対象の従業員がどんな人たちなのか、つまり形容詞を聞いていますので、答えはCです。

No. 132
(A) develop
(B) raise
(C) open
(D) complete

聞いているのは動詞ですね。

動詞で「deep understanding」にくっつく単語と考えれば、答えはAです。

No. 133
(A) After all
(B) For
(C) Even so
(D) At the same time

これは、前後の文章が「staff can quickly~~」と「they can improve~~」で同格の文章になりますので、それをつなぐ答えを選べば良いです。

答えはDですね。

No. 134
(A) Let me explain our plans for on-site staff training.
(B) We hope that you will strongly consider joining us.
(C) Today’s training session will be postponed until Monday.
(D) This is the first in a series of such lectures.

センテンスを選ぶ問題ですが、難しく考える必要はありません。

メールの最後に来るということは、まず締めくくりの文章であるはずであること、そして直前の文章の内容を期待している)と矛盾しない文章、と考えれば、答えはBです。

このように、手がかりを探りながら解答していく問題で、文法力と共に推し量る力を測るパートと言えるでしょう。

引用: 【TOEIC Program公式】 TOEIC L&R Testサンプル問題 リーディングセクション Part6

Part7

長文読解のパートで、1つの文書を読んでそれに対する設問に解答する問題が29問、複数の文書を読んで解答する問題が26問出題されます。

それぞれの文書に対して複数の設問が設定してあり、関連付けて解答する問題や、新たなセンテンスを挿入するのに最も適した箇所を選択する問題もあります。

長文とは言え、論文や小説、エッセイなどのようにしっかりと長く続く文章ではなく、メールやビジネス文書、新聞記事などの比較的シンプルなものがほとんどです。

文章のボリュームが増え、設問の内容もこれまでより複雑にはなりますが、しっかり内容を把握すれば解答出来ますので、これまでのパートと比べて殊更難しいわけではありません。

それでは、例題をご紹介します。

1つの文書を読んで解答する問題で、広告を扱っています。

No. 147 What is suggested about the car?
(A) It was recently repaired.
(B) It has had more than one owner.
(C) It is very fuel efficient.
(D) It has been on sale for six months.

「replaced」という単語が続いており、これがキーワードだと分かります。

単語の意味が分からなくても、中古車を売る、という趣旨が分かっていればAと分かります。

No. 148 According to the advertisement, why is Ms. Ghorbani selling her car?
(A) She cannot repair the car’s temperature control.
(B) She finds it difficult to maintain.
(C) She would like to have a newer model.
(D) She is leaving for another country.

日常生活で何か中古のものを買おうとする場合、売る側には何か理由がある、という視点で広告を読むと思います。

その視点で読んで行けば、設問を見る前から理由が書かれた文章は頭にあるはずで、答えはDです。

次に、複数の文書を読んで解答していく問題の例題です。

No. 176 According to the advertisement, why should customers visit the Business Audio Pro Web site?
(A) To hear voice samples
(B) To add a new phone number
(C) To submit a credit card payment
(D) To request recording equipment

Web siteと言っているので、問題文の中で関連する文章を読めばすぐに分かります。

答えはAです。

No. 177 What is suggested about Business Audio Pro?
(A) It fills orders once a week.
(B) It advertises in the newspaper.
(C) It specializes in data-processing services.
(D) It has recently expanded its business.

この問題は、まさにこの「複数の文書を読む」出題ならでは、という問題です。

「Business Audio Pro」について聞いているので、答えは広告の中にあるのでは?とまずはその中を探しますが、選択肢とぴったり合う記述はありません。

ここで深読みして選択肢の文章には隠された意味があるのでは?と考え始める前に、せっかく「複数の文書問題」なので、次のメール文書を読んでみましょう。

メールの差出人が冒頭で、「I found your notice in the newspaper……」と答えを教えてくれています。

No. 178 Who most likely is Ms. Annesly?
(A) An actor
(B) A script writer
(C) A sales associate
(D) A business owner

これはシンプルな問題で、すぐにDだとお分かりだと思います。

No. 179 What service does Ms. Annesly NOT request from Business Audio Pro?
(A) Professional voice talent
(B) On-hold messages
(C) Customized script writing
(D) Multilingual voice production

「NOT」に注意する必要がありますが、問題自体はそれ程複雑ではありません。

必要とするサービスを消去して行けば、残る(必要ではない)のはBだと分かります。

No. 180 What will Ms. Annesly most likely do within 24 hours?
(A) Meet with an actor
(B) Visit a recording studio
(C) Write a script
(D) Speak with a representative

これも、177と同じく、この「複数の文書問題」ならではの問題です。

メールの送り主のことを聞いていますが、答えのヒントはメールではなく広告の方にあります。

広告には問い合わせに対し「A representative will call you within 24 hours….」とありますので、答えはDです。

このように、2つの文書はお互いを補完する関係にあり、答えのヒントはお互いの中にあります。

Part7は作業やボリュームは増えますが、ヒントがたくさん隠されているという意味では決して難問ばかりではありません。

引用: 【TOEIC Program公式】 TOEIC L&R Testサンプル問題 リーディングセクション Part7

 

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前項の例題で見て来た通り、TOEICのリーディングセクションは、「リーディング」という言葉から思い浮かぶ通常の「文章読解」とは趣きが異なります。

「the 文法問題」と、メールや広告、新聞記事などのシンプルな短文(複数であっても)から、必要な情報と要素を見つけ出して応用していく作業が続きます。

これこそ「TOEICで求められるリーディング力とは?」の項目で述べた通り、TOEICのリーディングセクションが求めていることです。

さらに、何度か受験されている方はお気づきだと思いますが、TOEICには強い個性があります。

「TOEIC節」と私は呼んでいるのですが、リスニング、リーディング共に、出題傾向、問題の内容、単語や文法、解答方法まで独自の世界観の元で展開します。

そのため、その「TOEIC節」に慣れ、「TOEIC脳」をどれだけ作り出せるかが効果的な対策になります。

ここでは、TOEIC試験日が近づいていることを前提として、TOEICのリーディングに特化してスコアを伸ばすための学習方法を、以下に列記してご紹介します。

①とにかく「公式問題集」もしくは公式に限りなく準拠したテキストやアプリで勉強する

まずは、学習教材から公式のTOEICの世界に合わせて、「TOEIC節」を徹底的に身に着ける勉強

をして、「TOEIC脳」を鍛えておくことが大切です。

②リーディングセクション、100問75分間を通しで繰り返す

TOEICに最も特徴的なことは、200問を2時間で通して解くというボリューム、そして圧倒的に時間の余裕がないということです。

特にリーディングセクションは、緊張のリスニングの45分間を終えて疲れが見え始めている時。

リーディングセクションを乗り切るために大切な時間配分については後ほど改めてお話しますが、この時間枠に慣れておくことが必要です。

③地道な文法対策は必要!時間の許す限り公式の問題集で文法問題を「経験」する

「the 文法」のPart5は、類推や文脈から拾うことがとても難しいパートです。

知っている文法なら短文問題で簡単、知らなければそこで終わりという、いっそ気持ちが良い位の明瞭さです。

このパートに対処するためには、とにかく文法問題を数多く解いて覚える、という地道な努力が必要ですが、それにもより合理的な方法で勉強しましょう。

文法問題の出題範囲はそれこそ無限ですが、やはりここにも「TOEIC節」は流れていて、TOEICが好んで出題する文法があります。

それを選んで勉強することがより効果的です。

公式の問題集をいくつか、または公式に準拠したテキスト、アプリなどでTOEICの文法問題に時間の許す限りたくさん、繰り返し当たって覚えこみましょう。

この文法問題を繰り返す、は実はPart6やPart7の対策にもなります。

先ほどの例題をごらんになって気づかれたかと思いますが、Part6やPart7で出題される「長文」は通常の長文ではなく、Part5で出て来た短文がいくつかまとまったタイプのものです。

広告か、新聞記事かなど文章の種類によって言い回しや言葉遣いは多少変わりますが、同じグループの文章です。

また、やはりTOEICが好んで出題する単語の対策にもなりますので、「TOEIC公式の文章」に出来るだけたくさん触れて行きましょう。

④ポイントを抽出しながら読む練習をする

TOEICのリーディングで求められる力は「反射神経」「情報処理能力」「情報抽出および応用能力」です。

その文章は何について書かれていて、何がポイントで、どの情報は利用できるかをテンポよく読み取る力です。

そのためには、公式のリーディング問題で文章を見た瞬間に情報を抽出する練習を数多くやることが効果的です。

また、試験までしばらく時間がある時の勉強方法として、短めの新聞記事や雑誌の記事を読んで、自分ならどんなタイトルやヘッドラインをつけるかを考えるのもお勧めです。

TOEICのリーディング対策でやってはいけない3つの勉強方法とは?

独自の個性で繰り広げられるTOEICへ対処するためには、その世界観と離れた勉強法は、ここでは控えます。

通常であれば英語の勉強に効果的である方法を脇に置くのは忍びないですが、ここはTOEICリーディングでスコアをアップするためです。

涙を飲んで対策中は一時休止して、試験が終わったらまた戻って来ましょう。

①小説やドキュメンタリーの雑誌、深い社説などを読み込む

小説の一部やドキュメンタリーの雑誌の一部などは、英語の読解力向上に役に立ち、他の英語検定では好んで使われることもある媒体ですが、TOEICにはまず出ません。

新聞やコラムなどは出題されますが、事件や事故などの詳細な記事などは出ませんので、対策のためにはなりません。

②時間を長くとってゆっくりと読む

TOEICのリーディングは時間との闘いです。

文章をゆっくりと読むことは、読書を楽しんだり内容をしっかり把握するためには良いことですが、テンポを崩すことになりますのでしばらく控えましょう。

③詳細まで、しっかり、ディテールを覚えながら丁寧に読む

TOEICで求められるのは「抽出力」です。

ディテールはむしろ無視して全体の流れとポイントを拾い出すことが必要です。

細かな詳細を読みとって覚える脳を作っておくと、TOEICリーディングでは逆効果になってしまいます。

リーディング全体を通しての対策・コツ

Partごとの勉強方法やコツなどは後ほどお伝えするとして、まずは、リーディングセクション全体を通しての下敷きとして押さえておきたい点についてお話します。

①とにかく、絶対に、時間配分!

「リズムを制する者がリスニングを制する」としたら、リーディングは「時を制する者がリーディングを制する」セクションです。

リスニングでは、テープが流れ始めてから約45分間はすべてTOEICのペースで進みますので、そこに対処するリズム感が必要でしたが、リーディングセクションは私たちのものです。

75分間で100問に全て解答するという大前提をクリアすれば、どう使おうと自由です。

それはつまり、綿密に自分に合った時間配分をしないと、なし崩れになるということでもあります。

その時間配分は、誰かに決めてもらうものではありません。

どんな英語の達人がお勧めする時間配分も、その人だけのもの。

それを積極的に参考にして、自分の時間配分を見極めるために大いに役立ててほしいのですが、ただそのままなぞってはいけません。

そのためには、まず公式の問題集の模試を、75分間しっかり時間を測って解いてみてください。

そして、どのパートが答えやすくて苦手であるかなど、自分の傾向に向き合います。

繰り返すうちに自分の傾向が見えてきますので、今度はどのパートに何分かけるかなど、ある程度時間枠を設定しながら調整していきます。

もちろん問題自体の難易度も関係しますので、いくつか違う模試にあたってみてください。

自分の心地よい時間配分が見つかったら、以降はそれに沿って対策の勉強をして、体と頭に覚えさせます。

ご参考までに、私の時間配分をご紹介します。

Part5: 8分+2分

Part6: 8分+2分

Part7: 一つの文書問題に20分、複数の文書問題に25分+5分

リーディングセクション全体見直し: 5分

8分、8分、20分、25分は問題を解く時間です。

必ずそれぞれのパートでこの時間内でひと通り問題を解く:当たるようにしています。

分からなかったらチェックしておいてすぐ次の問題に移ります。

そして、「+」の後ろの2分、2分、5分で分からなくてチェックした問題に再度当たります。

そこでも分からなかったらチェックを残しておいて、次のパートに移るようにします。

最後の全体見直しの5分間でもう一度、分からなかった問題を見直し、それでも分からなければあきらめてマークシートを埋め、最後にチェックした跡を消します。

これはあくまで「私の」時間配分です。

この時間配分の中で、場合によってアレンジを加えることもあります。

思ったより問題が分かりやすく時間が余ったり、手こずって予定より押してしまった場合など、小さな修正をその場で加えたりすることがあります。

それは、自分が決めた時間配分の中だからこそ出来ることだと思っています。

自分にとってベストな時間配分をぜひ見つけ出してください。

②見直しの時間はしっかりとる:分からなくてもあわてない

時間配分の後に私が大切にしていることは、見直しの時間を取ることです。

あらかじめスケジュールとして組み込んで、ここにはみ出して問題を解くことはしません。

見直しの時間を取ることの意味は、問題を見直すということそのものよりも、心にゆとりを持たせるという点にあると考えます。

問題が分からなかった場合、自分だけの小さなハプニングがあった場合など、どうしてもあわてがちです。

TOEICのような時間との闘いをするテストでは、この焦りが一番の敵です。

そこで、「大丈夫、とりあえずここは進んで見直しの時間で戻ろう」と思うことでゆとりが生まれ、切り替えが出来ます。

時間にしたら数秒のことですが、この「自分を落ち着かせる」ことはとても効果的です。

見直しの時間の取り方は人それぞれだと思いますので、時間配分を考える際に自分に合ったやり方で決めていただけばいいと思います。

③普段の対策から100問75分間で解く、を繰り返す

私が一番にお勧めするTOEIC対策の勉強法は、公式の問題集の模試などで全パートを2時間(リーディングなら3パートを75分間)通しで解答する、を繰り返すことです。

特にリーディングセクションで集中力を保つには、自分が設定した時間配分や見直しのルールにしっかり沿って進み、途中で意識をそらさないことが大切です。

対策ではそれを出来るだけ繰り返すことで、体と頭に覚えこませることをお勧めします。

とは言え、75分間まとまって時間が取れない、通勤時間のすき間時間で勉強をしたいという方もいると思います。

各パートごとで、「自分の時間配分の時間」÷「設問数」で出た時間(秒)が1問にかけて良い時間です。

「勉強に取れる時間」÷「1問にかけていい時間」=勉強する問題数、と言ったように、短い時間であっても同じリズムで解くことを意識しながら対策してください。

④切り捨てる、切り替える、割り切る

L & R Test全体で言えることですが、この独特のテストに向かう際に重要なことのひとつは、思い切りの良さです。

分からないものは分からない、と割り切って、切り捨てて、切り替えて、次に向かう。

この姿勢が何よりも大切と言っても過言ではありません。

数秒の時間に追われる中、悩んだり、引きずったりする時間は文字通りありません。

自分の時間配分の中で「割り切って切り捨てる」タイミングを決めて、マークシートを塗りつぶしたら前に進みましょう。

⑤ひと休み、しても良い

上記と少し矛盾するようですが、どうしても気持ちが切り替えられなかったり、焦りが消えなかったりした場合、一度ひと休みしましょう。

ここがリスニングセクションと違って、リーディングを自分の時間配分で進められるメリットです。

目を閉じて、深呼吸して、イメージの中でうん、と腕を伸ばします。

首を軽く回したり、肩を回す位は実際にしても良いでしょう。

時間がないのに、そんなことをしても良いのか?と思われる方もいらっしゃるかも知れませんね。

では、試しに、目を閉じて息を止めて頭の中で30秒数えてみてください。

息を止めていることもありますが、意外と30秒は長いものです。

そのある一定の時間をひと休み出来るのは効果的です。

それで切り替えられるなら惜しくない時間ですので、やってみてください。

なお、その際はちゃんと息はしてくださいね。

⑥ぶれない、変えない

これまでのポイントをひっくるめてのことですが、いったん自分の時間配分や見直しの方法を決めたら、そこからぶれないことが大切です。

すでに他のパートに移っていなくてはいけないのに、ずるずると同じ問題にとらわれたり、見直しの時間にずれ込んだりは禁物です。

臨機応変となし崩しは全く別物です。

「ひと休み」のように、自分裁量の中で分かっていてやるものが臨機応変なら、ずるずるとつい、がなし崩しで、その後の修正がとても難しくなります。

反対に、もし幸運なことに分かる問題が続き、配分した時間より早めに終わった場合は、すぐ次のパートに進んでください。

その場合は、そこでいったん仕切り直しをして、次のパートは設定通りの時間で当たります。

そうすると最終的に最後の見直しの時間が長くなりますので、そこで余裕を持って見直しが出来てさらに効果的です。

TOEICのリーディングパートで時間が足りなくなる人の3つの原因

TOEICはマークシート方式ですので、とにかく分からなくても埋めることがポイントですが、それさえもできないほどに時間が足りなくなる、ということを時々耳にします。

TOEICの解答時間はほとんどの人にとって「足りない」ものです。

75分間で100問のボリュームですから当然で、どんなに慣れた人にとっても、決して十分に余裕がある時間とは言えません。

それでもちゃんと最後まで目を通せる人と、最終的にマークシートは塗りつぶしたとしても、時間のせいで問題に当たることが出来ない人の差は何でしょうか。

①時間配分が出来ていない、もしくは時間配分が守れない

時間が足りなくなる一番大きな原因です。

自分なりの時間配分を設定することが重要であることや、それを守ることの大切さはすでに十分お話しましたので、ここでは繰り返しません。

時間配分をしっかりしてください。

②練習不足

自分の時間配分の中で、とにかく全問にあたるためには、配分を決めただけではいけません。

実際に、その中で全問にあたれるようにテスト対策をしないことには話が始まりません。

英語そのものの勉強に加えて、TOEIC独自の世界の中で解答することをしっかり練習しましょう。

③1問1問にこだわりすぎる

時間配分もした、TOEIC節に乗る練習もしている、でも、ついつい・・・という人は、とてもまじめに、1つ1つの問題に取り組んでいる、ということが考えられます。

分からない問題を放っておけず、つい何とか答えを見つけ出そうとしてしまう気持ちは、とてもよく分かります。

特に、全く分からないならまだしも、あと少しで分かりそうな時は尚更ですね。

このまじめな姿勢は評価されこそすれ、だめを出されることではないはずです、通常であれば。

ここはTOEICの世界です。

リーディングセクションは自分の裁量で進めるとは言え、大前提にTOEICのルールがあります。

そこに立った時、何を拾って、何を捨てるのかを決める必要があります。

その中で割り切って次に進む練習をしてみてください。

見直す時のルール

先述の通り、私は見直す時間を設定することをお勧めしています。

その際に、私にとってやりやすいルールを設定しています。

見直す時間は必要ないという方もいると思いますので、あくまでもご参考までにご紹介します。

①見直す時間は2設定

それぞれのパートごとに1回と、最後に全体を見直す時間を1回設定する

時間配分のところで提示したように、各パートでまず1回見直して、それでも分からないものを最後の見直しの時間にもう一度確認します。

こうすることで、やはり「後で戻ってくればいいや」という気持ちの切り替えと、取りこぼしを防ぐことが出来ます。

②「分からない問題」チェックは、度合いによって3つに分ける

分からない問題に当たった時には見直し用にチェックしておきますが、それを度合いによって3段階に分けます。

「知らない、分からない」「落ち着いて考えれば分かる」「今はど忘れ、多分分かる」位でしょうか。

各パートの見直しの時間で、「知らない、分からない」問題については、もう一度さっと見て分からなければ諦めて、すぐマークシートを埋めてチェックを消します。

「落ち着いて考えれば分かる」問題は文字通り落ち着いて考えてみます。

それでも分からなければ、マークシートは埋めておいて、チェックは残しておきます。

「今はど忘れ、多分分かる」問題は、見直して分かったらマークシートを埋めてチェックを消しますが、少しでも引っかかりがあったら、チェックだけ残しておきます。

この段階で、マークシートはひと通り全部埋まっている状態になります。

最後の全体見直しの時間で、チェックを残した問題をもう一度見直します。

その数にもよりますが、もう一度見て分かればマークし直し、分からなければ諦めて、チェックを消します。

③迷ったら直さない

見直しをしていて、最初に合っていると思った答えに自信がなくなって来ることもあると思います。

その場合は、「間違えていた!」と確信を持てる場合は直しますが、どちらだろうと少しでも迷う場合は直さないことをお勧めします。

間違っていて、正答に変えられるチャンスを逃すようでもったいなく思うかも知れませんが、実際に正答が浮かぶ時は、先ほどのように確信が持てるものです。

迷うことに時間をかけるよりは、他の分からない問題に当たる方がより良い時間の使い方です。

④チェックは必ず全て消す、消しやすい場所にチェックを入れる

TOEICでは、問題文やマークシートに書き込みを禁じていますので、見直し用チェックの跡はどこにも残してはいけません。

自分が痕跡を見落とさない場所に分かりやすくチェックし、必ず全て消すようにします。

問題によって、問題文にチェックしたり、マークシートにチェックしたり、では見落とす可能性が出てきますので、チェックは1か所ここにだけ、という自分ルールを作ると良いでしょう。

TOEICのリーディングでハイスコアを取るためのPart別おすすめ勉強法

ここまで来たら、自分ならではの時間配分や、見直しをするならその自分ルールはもう出来ていますね?

ここからは、各パートを復習する際に、またひとまとまりでの対策をする際にも意識しておくと良いポイントについてお話したいと思います。

Part5

「the文法」問題のパートです。

何度かお話しましたが、「分かれば分かる、分からなければ分からない」このパートが一番やっかいなパートだと思っています。

とにかく数多くの文法問題に当たり、さらにしっかりと覚えこむことが必要です。

その際もやはり公式の問題集、もしくは公式に準拠する問題集で勉強をすることが合理的です。

先述の通り、文法問題にもTOEICで出やすい、TOEICならではの法則が生きていますので、過去に出た問題を繰り返して覚えこむことが有効です。

試験当日、ここは割り切りが一番大切なパートだと考えて、淡々と地道に進みましょう。

分かったらOK、分からなくてもOK。

そこでジタバタしても仕方ありません。

時間配分内いっぱいはしっかり向き合いますが、そこを越えたら切り替えて進んでください。

Part6

Part6およびPart7については、先に選択肢を読んでから本文を読むテクニックを取る方もいるかと思いますが、私はあえてお勧めしていません。

これは、選択肢を読まない方がいい、というわけではなく、単に時間節約のためです。

先に選択肢を読んでも、試験内の短い時間では全てしっかりと覚えられるわけではありません。

問題文を読んでから、またもう一度選択肢を読み直すことになって時間がもったいない、というのが理由です。

それよりも、素直に最初から文章を読んで内容を理解し、選択肢の質問に対し答えていく方が手間がかかりません。

特にPart6は短い文章ですので、問題文から選択肢へ進む、で十分です。

対策としては、やはり公式の問題集や公式に準拠するテキストを繰り返し勉強してください。

Part6は短い中にヒントがたくさん散りばめられている文章です。

一文一文読む際に、そのセンテンスで何がキーポイント、キーワードなのかを探して拾うように読むくせをつけておくと、文章のどこを見ればいいのかが分かるようになります。

当日ですが、このパートで時間配分から外れないように気をつけてください。

リズムを崩すとしたら、このパートで分からない問題にはまってしまう、焦って落ち着きを失ってしまう、中だるみするなどが考えられます。

リーディングセクションの真ん中、まだ試験時間は十分にあるから少し長めにかけても良いと思うかも知れませんが、それは錯覚です。

自分が各パートで1問にかけて良い時間は伸びません。

気持ちと自分ルールを引き締めて当たってください。

Part7

L&R Testの最終ステージにして、最もボリュームがあるパート。

高い壁のように思うかもしれませんが、ここまでがんばって来たのですから大丈夫です。

まずは深呼吸して、いったんひと休みしましょう。

これは気休めや精神論ではなく、実は大切で必要なことです。

このパートは、L&R Testが求める「反射神経」「情報処理能力」「情報抽出および応用能力」を駆使して、集中して解答しなければならないパート。

ここまでの疲れがたまって来ている時に、さらにしり込みするような思いを持ってしまうと能率がガクッと下がります。

ここまでのことはあえて忘れて、気持ちを切り替え引き締め直して、1問1問答えて行きましょう。

互いに関連する文書が2つ目の前に出てきます。

つい、何を聞いてくるのか知りたくて選択肢を読んでから当たりたくなりますが、先述の通り、私は順番通り素直に文章を読んでいくことをお勧めします。

その際に頭に置いておいてもらいたいのは、2つの文章は深くかかわりあっているということです。

先の文章に係わりが深そうな問題の答えが次の文章にある、またはその逆、はTOEICのお約束パターンです。

さらに、もう一度思い出して欲しいのですが、TOEICの求める英語は「日常やビジネスで実際に使われる英語」に準拠しています。

広告、新聞記事、メール文書など、私たちの日常に関わりの深いもの、つまり、私たちに理解しやすいものということです。

対策の勉強をしている時から、Part7は試験の問題の文章ではなく、自分が実際にその文章の関係者であるという視点で読むようにしてください。

関係者として気になったポイントや大切だと思ったことが、選択肢に出ているのを見つけた時の喜びはとても大きいものです。

TOEICテスト当日にリーディングパートで気をつける3つのポイント

耳に意識を集中し続けたリスニングセクションの45分間を終えてから続く75分間。

長丁場が続くリーディングセクションにさらに集中力を維持するためには、試験が始まる前からの「対策」が必要になります。

①整えられるコンディションはすべて整えておく

試験の受付は11:45~12:30です。

この時間帯の出来るだけ早いタイミングで受付をすませておくことをお勧めします。

12:30に近くなればなるほど混み合います。

そのバタバタ感を試験にまでひっぱらないように、余裕を持って受付をすませ、まずはトイレに行っておきましょう。

私はトイレは2回行くようにしています。

1度目は受付をすませた後にすぐに行き、2回目は12:30よりも少し前、混み具合などの様子を見て時間内に戻って来られるタイミングで行きます。

そうすると、向かう2時間にトイレの心配をしなくても良い、と心にも余裕を持つことが出来ます。

たかがトイレ、されどトイレ。

くれぐれも受付ぎりぎりに到着して、トイレに行く暇もなく12:35から始まるインストラクションに突入、などということにならないように気をつけてください。

受付がお昼時間にかかることから、これまであまりTOEICを受験したことのない方は、お昼ごはんをどうしたらいいかを迷うこともあるでしょう。

1日だけのことだから、お昼抜きで、という方もいるかも知れませんし、そこは個人の判断で良いとは思いますが、私は何らか食べておくことをお勧めします。

TOEICは心身共に緊張を強いるテストですので、頭のエネルギー不足に陥ってしまっては乗り越えられません。

これもあくまで私の場合ですが、受付時間の30分ほど前に十分な水分と、受付時間直前にバナナや柔らかいパンなど、消化が良くすぐ糖分となるものを軽く食べるようにしています。

個人それぞれで一番ストレスのかからない方法を考えてみてください。

②インストラクションの時間はリラックスに使う

12:35からインストラクションのテープが流れ、リスニングのコンディションの確認などが行われます。

本来はしっかりインストラクションを聞きましょう!と言わなければならないところですが、あえて、インストラクションは聞かず、ここはゆったりと気持ちを落ち着かせる時間に使いましょう。

試験がどんな風に進行していくか、何に注意が必要かなど、これまでの対策ですでに知っていることですので、聞いて緊張を高めるよりも聞かずリラックスしましょう。

ただし、リスニング音の確認はしっかり聴いて、不具合があるようなら遠慮なく、すぐに申し出てください。

会場が暑すぎる、寒すぎるなどの場合も、勇気をもって申し出るようにしましょう。

③リーディングセクションに入る前に、一度ひと休みする

ひと休みと言っても、会場を出て行ったり、立ち上がってストレッチしたり出来るわけではありません。

これは自分だけで行う切り替えです。

目を閉じて、深呼吸して、そして大切なポイントとしては、リスニングセクションのことをすっかり忘れる。

リスニングが思うように行かなかった場合はもちろん、うまく行った場合もその喜びはきっぱり忘れてください。

嬉しい気持ちのままで続けた方がいいのでは?と思われるかも知れませんが、TOEICに必要なのは平常心です。

特にリーディングセクションでは、冷静に情報を処理して選ぶことがとても大切です。

リスニングのテンションやリズムは一度ばっさりと切り捨てて仕切り直してください。

TOEICのリーディング対策におすすめの参考書・問題集

これまで何度も繰り返しているように、一番お勧めする問題集は、TOEIC公式の問題集(模試)です。ここにはTOEICの全てが詰まっています。

最近は公式の問題を徹底的に研究した良質なテキストも様々にありますが、それでも大本の公式の問題集には必ず当たってみてください。

「公式TOEIC Listening & Reading 問題集 3」 2017年

「公式TOEIC Listening & Reading 問題集 4」 2018年

どのレベルにいる人に取っても、公式の問題集で繰り広げられる世界が、当日の試験で目の前に広がる世界です。

そこには、学習のポイントを色分けした分かりやすい解説や欄外のポイント表示などはまったくありません。

淡々と続くTOEICの世界を出来るだけたくさん経験しておいてください。

①目標スコア~600点の人向け

公式の問題集を踏まえた上で、初級者から中級者に向けてお勧めしたいテキストをご紹介します。

試験日までまだ時間があるタイミング

試験までまだ日にちがあるタイミングであれば、公式から離れても文法を出来るだけ押さえておいて欲しいと思います。

Basic Grammar in Use Student’s Book with Answers: Self-study Reference and Practice for Students of American English – スチューデント・エディション、Raymond Murphy著、 Cambridge University Press、2017

Cambridge University Press出版の「in Use」シリーズは、その名の通り「使われている」文法を学ぶのにとても良いテキストシリーズです。

特にこのテキストはアメリカ英語の基礎を学ぶために編まれており、お勧めです。

解説も問題も答えも全て英語ですのでハードルが高く感じるかも知れませんが、試験まで時間がある期間にぜひチャレンジしていただきたいと思います。

試験近くなったら

試験日が近くなったら、やはり公式の問題集と、公式からぶれないテキストで「TOEIC脳」に移行していきます。

「CD2枚付 世界一わかりやすいTOEIC L&Rテスト総合模試1[600点突破レベル]」 関 正生著、KADOKAWA、2018

「スタディサプリENGLISH」のカリスマ講師としても知られる関先生の著書です。

公式を徹底的に研究した上で、難問だけを抜き取って初級者向けにアレンジした親切な「公式」模試が400問とボリュームも満点です。

②目標スア600~800点の人向け

中上級者~上級者レベルの方には、じっくりと腰を落ち着けた対策をお勧めします。

試験日までまだ時間があるタイミング

やはり文法をしっかりと確実に押さえて欲しいと思います。

「in Use」シリーズは細かな文法を丁寧に学べる上に、レベルごとに設定されている良書です。

English Grammar in Use 5th edition Book with answers and interactive ebookRaymond Murphy 著、Cambridge University Press 、2019

このシリーズの「Advanced(上級者向け)」もお勧めですが、600点~700点レベルの方には難しく感じるかも知れません。

まずは上記の中級者レベルに挑戦してみてください。

800点越えを目指す方には上級者レベルもお勧めです。

次の「目標スコア800点以上」でご紹介しますのでごらんください。

試験が近づいたら

このレベルの人がリーディングでスコアを伸ばせない、もしくは難しさを感じるとすれば、その原因のひとつは、Part5の文法が押さえ切れていないことが考えられます。

そのためには試験まで時間がある時に、上記に挙げたテキストなどでしっかり文法を強化してください。

Part6については、文法力が必要なセンテンスについてはPart5と一緒に対策するとして、読み取り力や抽出力については、1つの文書であればおそらくあまり問題はないのではないかと思います。

問題は、Part7の複数の文書。

互いに関連し合っている文書からうまくヒントを拾い切れていない、TOEICの仕掛ける引っかけに引っかかる、そのため時間がかかる、などが考えられます。

そこで、複数の文書に特化した以下のテキストをご紹介します。

公式の問題集と共に、Part7のパターンに慣れるのに役に立ててください。

TOEIC L & R TEST 読解特急5 ダブルパッセージ編 (TOEIC TEST 特急シリーズ)」 神崎正哉、TEX加藤、Daniel Warriner著、朝日新聞出版、2018

③目標スコア800点~満点の人向け

このレベルの人がスコアの伸び悩みに対面する時は、他のレベルの人より少し悩みが深いかも知れません。

すでにある程度(以上)の英語力を身に着けている方々、それぞれの勉強法もある程度決まって来ており、自分の弱点も分かっている人も多いでしょう。

同時に、同じレベルグループにあっても800点の人と、990点を目指す人とで、実力の差はかなり大きいグループです。

そこで、ここでは100点枠に区切ってテキストをご紹介したいと思います。

800点~900点のグループの人

私自身がこのレベルにいる時にそうでしたが、この枠の人は文法を分かっているようで意外と穴が多いものです。

試験まで時間がある時には、やはり文法をしっかり押さえましょう。

なかなかに微に入り細に入り文法を説いてくれるテキストで、厚みもしっかりありますが、苦痛に感じることなく勉強しやすい良書です。

もし相性が悪くなければ文法強化には持って来いです。

Advanced Grammar in Use with Answers: A Self-Study Reference and Practice Book for Advanced Learners of English (英語)  Raymond Murphy 著、 2013

「TOEIC L&Rテスト990点攻略 改訂版: 新形式問題対応」 濱崎潤之輔著、旺文社、2017年

リスニング、リーディング共に難問に特化したテキストで、990点を目指す人向けに書かれた本です。

少し背伸びに感じるところもあるかも知れませんが、加圧トレーニングのような気持ちで使ってみてください。

900点~満点を目指す人

独自の勉強方法が確立している方々だと思います。

私自身、公式の問題集を中心にしながら、自分のスコアからさらに上を目指すために試行錯誤をしている中で、やはり文法の確認で先に挙げた「in Use」の上級者レベルは日々繰り返して勉強しています。

以下のテキストは高地も高地、息切れしそうなトレーニングが展開される一冊です。

「TOEIC(R) テスト BEYOND 990 超上級リーディング 7つのコアスキル」 テッド寺倉、ロス・タロック著、アルク、2015

TOEICには「抽出力」「情報処理力」が必要と何度もお話しましたが、これはともすると自己流の拡大解釈や縮小解釈につながってしまう恐れもあります。

そこにしっかり向き合って解説してくれるテキストです。

「精読力」と著者が言っているように、上級者レベルだからこそ分かったつもりになってしまう穴を埋めるように精読しつつ、不必要な部分は切り捨てる。

そんな最上級の読み方を身に着けるためのテキストだと言えるでしょう。

2015年の出版で、2016年以降の新形式対応ではありませんが、それでも強さは変わりません。

実は、息切れしつつも私もしっかり向き合ってみようと思っているテキストです。

TOEICのリーディング対策におすすめのアプリ2選

最後に、いつでもどこでもTOEICの世界に入り込んで対策が出来るアプリをご紹介したいと思います。

無料編:TOEIC® presents English Upgrader

無料のアプリでは、やはりTOEICを主催するIIBCが提供する人気のポッドキャストをアプリとして再編したものがお勧めです。

TOEIC Testの出題内容に対応したものではない、とことわってはいるものの、そこはやはり公式。

日常生活やビジネスシーンでのシチュエーション別に、「実際に即した」様々なエピソードを展開してくれています。

フレーズ集や理解度チェックテストなどもあり、IIBCが英語学習者の自習をサポートしようとしてくれているのが良く分かるアプリです。

シチュエーションごとに編集したり、不必要になったら削除するなど、学習者が必要に応じて使い勝手を変えて行けるのも魅力です。

TOEIC® presents English Upgraderのダウンロードはこちら⇒

 有料編:「スタディサプリENGLISH TOEIC対策コース」/「パーソナルコーチプラン」

TOEIC対策用のアプリとして様々なものが出ていますが、その中でも秀逸なのが「スタディサプリENGLISH」です。

公式を真正面から徹底的に研究した上で作られたコンテンツ、とひと言でいうだけではもったいないような、ユーザーのニーズに向き合う多様なコンテンツを提供しています。

共通するのが、すきま時間を利用するというアプリの特性を十分に生かした短時間で作られたコンテンツを、ユーザーが繰り返すうちに自然に積み重ねの学習へと導いてくれるところ。

「気がついたらこんなに勉強していた」という、英語学習でとても大切なモチベーションの維持にも貢献してくれます。

カリスマ講師関正生先生による講義では、英語だけでなく向き合う姿勢や考え方も伝授してくれ、正にソフト・ハード両面をしっかりサポート。

通常の対策コースでも十分ですが、本気でスコアアップを目指したい人には「パーソナルコーチプラン」もお勧めです。

学習者のレベルや目的、かけられる期間など、ユーザーの必要に合わせてプランを組んでくれるだけでなく、その進む道をそれることのないようにサポートしてくれます。

どうやって勉強していいか分からない、とにかくあるレベルに引き上げて欲しいという初級者や中級者はもちろんですが、むしろ上級者向きでもあります。

これまで自分で十分努力して、自分なりの勉強方法も確立しているけれど、それ以上になかなか行けない、という上級者の「break through」のひとつとして利用してみてはいかがでしょうか。

スタディサプリTOEIC「ベーシックプラン」の公式サイトはこちら⇒

スタディサプリTOEIC「パーソナルコーチプラン」の公式サイトはこちら⇒

※パーソナルコーチプランは、2022年12月20日(火)17:00~2023年1月4日(水)12:00はサービスを一時停止しております。

まとめ

いかがでしたか?

今日は、TOEIC L&R Testの後半、ボリューム、内容ともに重厚なリーディングセクションでスコアアップをめざすためのいろいろ、をご紹介して来ました。

ここでもう一度思い出していただきたいのは、私たちが対面しているのは「英語」という、人の日常を紡ぐための言葉だということです。

決して四角四面の気難しい学習科目ではありません。

TOEICはとても個性の強いテストですが、使うための英語をとても大切にしています。

「日常生活やビジネスシーンで実際に使える(使われている)英語」をベースにしているのも、「世界共通の基準」にこだわっているのも、そんな理由からかも知れません。

深呼吸して伸びをして、息を整えたら、落ち着いてテンポよく、リーディングの山を登って行きましょう。

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